コダマ司法書士行政書士事務所 スタッフブログ

2014.06.04

【長埜】 未登記の建物

相続登記の際、被相続人(亡くなられた不動産所有者様)
の相続人調査(相続人を特定するための戸籍調査)と並行して
被相続人名義の不動産調査を行いますが、
不動産調査でよくみかけるのが未登記建物です。
未登記建物とは、読んで字のごとく、登記されていない建物のことです。

 

建物を新築した場合、法律上、建物完成後1ヶ月以内に「建物表題登記」 
という登記をしなければなりません。
この申請義務を怠ると、10万円以下の過料を受けることがあります。
と規定されていますが、表題登記をしていなかったから過料を受けたという話は
少なくとも私は聞いたことはありません。

この建物表題登記の申請を必ずしなければならないこととしている理由の一つには、
固定資産税をもれなく徴収する目的にあります。
市区町村では、この表題登記の申請とはまた別に、
新築された建物について調査を行っております。
だから、建物が未登記であっても固定資産税は登記に関係なく
しっかりと課税されることになっているんです。

建物表題登記とは、建物の所在地番や家屋番号でその建物だと特定させ、
構造や床面積等、建物それ自体の登記なわけです。
なので、表題登記のみでは所有者としての証である
登記識別情報通知(いわゆる権利証)は発行さないんです

未登記建物の問題点や登記済み建物とのちがいなどもあるので
次回以降へとつづきます

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